歯垢(しこう)と言わず、「歯くそ」と呼ぼう!(1)
前回までは「振り込め詐欺」に焦点を当てて書いてましたが、 「たまには訪問診療にまつわる話題も取り扱ってくれよ」というご要望がありましたので、 今回は急遽「歯垢」について書いてみます。久々に(?) 歯科らしい内容になります。 普段、患者さんに対してブラッシングや口腔内を清潔に保つことの重要さを説明するために 「口腔ケア」とか「プラークコントロール」という言葉を 何気に用いているのですが、 「綺麗な言葉を使うことで、事態の深刻さが伝わらないのではないのか?」と最近は感じます。 綺麗な言葉とは、ズバリ、歯垢(しこう)=プラークという語句です。 漫画「美味しんぼ」の「至高のメニュー」、「少年よ大志を抱け」のクラーク博士と音の響きが近く、 悪いイメージが湧かないないんですよね。 さらに紛らわしい言葉として「歯石」なんかもあるので、もうごちゃごちゃ。 「歯垢(プラーク)は細菌の塊なんですよ。だからプラークコントロールは大切なんですよ!」 私は、歯垢と言わず「歯くそ」と呼称する方が、本質をしっかり言い表わせているのでは、と思う一人です。 次回も、もう少し「歯くそ」の話を続けます。